言語聴覚士のひとりごとBlog

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

失語症・高次脳機能障害

嚥下失行について

はじめに 嚥下失行とは? 質問箱への回答 参考にした論文 はじめに 質問箱で、嚥下失行についてご質問がありお答えしたので、ブログでも簡単に紹介したいと思います。 嚥下失行とは? 嚥下障害の中には,口唇,舌,軟口蓋,咽頭,喉 頭の運動・感覚には問題…

感情失禁について【多職種向け】

はじめに Twitterで時折話題になるのが「感情失禁」ですね。こんなツイートをみかけたのです。 そんな素敵な場面でなんてことを…うーん、やっぱり感情失禁は使い方を間違えている人が多いですね https://t.co/uNejlXYcRx— 言語聴覚士のひとりごと (@st_hitor…

重度失語症のある方への評価と訓練のヒント【質問箱への回答】

はじめに こんばんは! 最近、おかげさまで質問箱が潤ってきています^^ 今日は、重度失語の方にどんなことをしたら良いんだ?といったことについてです。なんと、タイミングよく2人の方からご質問をいただきました。笑 みなさんが悩むのも無理はありませんし…

神経学的所見と神経心理学的所見の違い

はじめに 神経学的と神経心理学について 1.神経学とは 2.神経心理学とは 神経学的所見と神経心理学的所見の違い 1.神経学的所見 2.神経心理学的所見 3.両者の違い はじめに こんばんは!今日は、このような質問をいただきましたので回答したいと思…

ここ数年で標準化された神経心理学的検査【保存版】

はじめに 標準言語性対連合学習検査【S-PA】 TMT-J はじめに こんばんは^^ 最近は質問箱への回答が中心になっていましたが、たまにはちゃんと更新します!笑 神経心理学的検査が出来なかったからと言ってすぐに「障害あり」としてしまうことはありませんか?…

失語症のある方に対する神経心理学的検査の実施について【学生・新人さん向け】

はじめに 参考文献 神経心理学的検査の目的 失語症のある方に対する神経心理学的検査について 神経心理学的検査を実施するST以外の方へ【お願い】 おわりに はじめに こんばんは! 言語聴覚士のひとりごとです。 最近はpeingという匿名で質問を受けるサービ…

失語症・高次脳機能障害領域の関連学会②:日本神経心理学会

はじめに 学会の概要 雰囲気はどんな感じ? 学会に入る価値は? まとめ はじめに 日本高次脳機能障害学会を紹介してから、しばらく経ってしまいましたが、第二弾といきたいと思います! 今度は日本神経心理学会です。STでも、入会されている人はあまり多くな…

標準失語症検査(SLTA)の解釈について②-理解面-【学生・新人さん向け】

a)聴覚的理解と復唱の比較 b)読解と音読の比較 c)聴覚的理解と読解の比較 こんばんは! さて、「STLAの解釈について」2回目となります! ↓前回の記事はコチラ www.st-hitorigoto.com 今回から、具体的な結果の解釈について、前回同様に小嶋先生の書籍を引…

【学生・新人さん向け】標準失語症検査(SLTA)の解釈について①-プロフィールを「読み取る」力-

はじめに 参考・引用書籍 神経心理学的検査を実施する上での注意点 検査結果を解釈するということ はじめに 失語症の臨床で、日本では最も用いている検査が「標準失語症検査(以下,SLTA)」です。この検査、多分なんとなく実施するだけなら検査練習をすれば…

やさしい高次脳機能の診かた④-論文紹介-【多職種向け】

はじめに 統合する機能 ①遂行機能障害 ②社会的行動障害 まとめ はじめに さて、4回目ですね!3回くらいかな?と思っていましたが、だいぶ長くなってしまいました。笑 ↓1〜3回目はこちら www.st-hitorigoto.com www.st-hitorigoto.com www.st-hitorigoto.co…

やさしい高次脳機能の診かた③-論文紹介-【多職種向け】

はじめに 個々の高次脳機能 ①言語 ②記憶 まとめ はじめに さあ、第3回目になります。1回目、2回目は高次脳機能障害の方と関わる上で基盤となる機能についてでした。今回は、いよいよ「個々の高次脳機能」について触れたいと思います。 ↓1回目、2回目はこ…

やさしい高次脳機能の診かた②-論文紹介-【多職種向け】

はじめに 基盤となる機能 ①全般性注意障害 ②情動の障害 まとめ はじめに 「やさしい高次脳機能の診かた」の2回目です。前回は基本的な高次脳機能のみかたについてでした。 www.st-hitorigoto.com 今回は階層性のなかで「基盤となる機能」についてご紹介させ…

やさしい高次脳機能の診かた①-論文紹介-【多職種向け】

はじめに 【参考・引用文献】 基本的な高次脳機能障害の考え方① 基本的な高次脳機能障害の考え方② 基本的な高次脳機能障害の考え方③ まとめ はじめに これから実習にいく学生さんや、新患さんを担当しはじめる新人さんも多いかと思います。そして認知症や高…

神経心理学的所見の書き方【学生さん向け】

はじめに 神経心理学的所見にはどのような情報を記載するのか? 一般的な神経心理学的所見の書き方 ブローカ失語の場合 全失語の場合 神経心理学的所見のまとめ方の疑問について(私の回答) Q:記憶は色んな分類の仕方があるけど、どういう分類で評価したら…

失語症・高次脳機能障害領域の学会紹介①:日本高次脳機能障害学会

はじめに 日本高次脳機能障害学会の概要 雰囲気はどんな感じ? 学会に入る価値は? 今年度の学術集会について はじめに こんばんは! STの領域では、ST学会の会員のみならず多くの方が関連する領域の学会に加入しています。STのみならず、医師や他の医療関係…

失語症の参考書について②【中級者編】

こんばんは! 前回は失語症の参考書について、新人さん・学生さん向けのものを紹介しました。 www.st-hitorigoto.com 今回は【中級編】として、上記の参考書についてはほとんど理解しており、物足りない!!と言った方向けになっています。ちょっとマニアッ…

失語症の参考書について①【学生・新人STさん向け】

こんばんは!国家試験の合格発表が終わり、明後日からSTとして働く人も多いと思います。Twitterで質問箱などをしていると感じますが、何を使って勉強しているのか?どうやって勉強したら良いのか?を知りたい人も多いのではないかと思います。 私が新人時代…

復唱障害の考え方②【失語症のきほん】

では、復唱障害のパート②にいきましょう!ここからがメインで、「復唱障害あり」となった場合の解釈と訓練について考えてみたいと思います。 ↓前回の記事はこちらから www.st-hitorigoto.com 復唱障害の解釈と訓練について 復唱障害を考える上では、障害のあ…

復唱障害の考え方①【失語症のきほん】

皆さん、失語症の患者さんを担当すると、おそらく必ずと言って良いほど、復唱をしますよね?訓練に取り入れているSTさんも、多いのではないでしょうか? なぜ「復唱課題」をおこなうのかについて、2回に分けてお話したいと思います。 復唱とは? 復唱の意義…

失語症における個別性について

今日は、失語症の方における個別性について考えてみたいと思います。 失語症は「症候群」です 個別性の重要性 まとめ おまけ 失語症は「症候群」です 失語症とは、様々な症候が合わさって生じています。例えば、発語失行(アナルトリー)と喚語困難、構文の…

失語症におけるタイプ分類の意義③【失語症のきほん】

では、今回で最終回にしたいとおもいます。 運動性失語と感覚性失語について まとめ 運動性失語と感覚性失語について この分類、よく聞きますよね。これは医師が初診で診察する際に、大まかな特徴を把握するためには有用で、私も主治医に症状を説明するとき…

失語症におけるタイプ分類の意義②【失語症のきほん】

さて、今回は②ということで、「訓練に繋げるための失語タイプ分類」について考えてみたいと思います。 訓練をするための「失語症タイプ分類」 ではなぜタイプ分類をおこなう必要があるのか? 訓練をするための「失語症タイプ分類」 よくみかける失語症の古典…

【番外編】発語失行と音韻性錯語の鑑別について

こんばんは。 これは番外編です。Twitter上で上がった疑問について、 ヒルムーさん(@munimako)からご指名を受けましたのでお答えさせていただきます。 ご質問内容と回答について 音韻性錯語とは? 発語失行(アナルトリー)とは? 病巣部位について 両方の…

失語症におけるタイプ分類の意義①【失語症のきほん】

失語症の講義や新人時代に、◯◯失語だ!いや◯◯失語だろ…と議論したことはありませんか? これが、典型的な失語タイプであればさほど意見は割れないのですが、当てはまらないことも多いんですよね… ということで、失語症タイプ分類の意義と活用方法について考…

ひらがなと漢字の違いを活かそう②【失語症のきほん】

ひらがなと漢字の違いについて(パート②)となります。 今回は「臨床での活かし方」と、参考にした書籍を紹介したいと思います。 臨床での活かし方 言語訓練に繋げる 支援に繋げる まとめ 参考・引用書籍の紹介 ↓前回の記事はこちら www.st-hitorigoto.com …

ひらがなと漢字の違いを活かそう①【失語症のきほん】

はじめに 漢字と仮名(ひらがな・カタカナ)の違いについて はじめに 日本語って、漢字・ひらがな・カタカナと3つの文字形態があり、複雑ですよね。日本語は世界でも非常に稀な言語と言われており、日本語の「漢字仮名」の脳機能や処理過程については 国外の…

短期記憶と長期記憶について【多職種向け】

はじめに 短期記憶と長期記憶の分類について まとめ 引用・参考文献 はじめに 臨床場面やカンファレンスなどにおいて、「短期記憶が悪いから…」という会話が飛び交う場面ありませんか? この「短期記憶」というのは、対象者の方の何を指している用語なのか、…