言語聴覚士のひとりごと-STブログ-

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

症例報告のススメ【リハ職向け】

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前回は「対象者への支援を頑張ること」が、結果的に勉強になるというお話をさせていただきました。さて、今回は実践編として「症例報告」についてお話しをしたいと思います。

 

 

なぜ症例報告が必要なのか?

最近は実施していない病院もあるかもしれませんが、学生時代にはサマリー発表をしましたよね?新人研修の一貫でサマリー発表をおこなう病院も多いかと思います。

 

このように、自らの臨床を「良いことだけでなく悪いことも含めて振り返ること」は非常に重要です。例えば、ブローカ失語の患者さんに〇〇訓練をやったらよくなった!と感じたとします。でも、それって本当なのか?他にも要因はあるのではないか?色々と疑問が湧きますよね。

 

実際にまとめてみると、実は〇〇訓練と同じ時期に××もあったから、たまたま良くなっただけかもしれない…なんていう結末もありますよね。

 

このような経過をまとめ、できれば先行研究と照らし合わせたうえで、自分の臨床を振り返ることが、次に活かされると思うんです。そして院内も含めて症例検討会などによって報告することで、より詳細に考えるきっかけになるうえ、アドバイスももらえます。

頭の中だけでまとめていると、上記の例のように完全なるSTの主観的な解釈になってしまうことがあるので、注意が必要です。これは、案外ベテランさんにも多いことかもしれません。

 

以上が、私が症例報告をおこなう意義があると感じている理由です。

 

実際にどこで報告すれば良いのか? 

出来れば、まずは院内で発表しましょう。自分のことをわかってくれているスタッフが聞くので、議論がしやすいというメリットがあります。パワーポイントでも、サマリーでもどちらでも良いと思います。ただし普段同じ視点で臨床をしている同じ職場のSTの前だけでは気がつかないことや、新しい視点もたくさんあります。ここで言語聴覚士会が主催した症例検討会などで発表するのも良いと思います。

→ちなみにST協会の基礎ポイントで症例発表」があるので、機会があれば発表してみるのも良いと思います。

 

学術的に意義があるのならば、学会発表や論文投稿ということも、人によってはあるかもしれませんね。特に失語症をはじめとする高次脳機能障害の領域では症例報告の価値は高いので、積極的に検討しても良いと思います。

 

ハードルが高い!人前で発表するのが嫌だ!自信ない…と思った方

敷居がなく気軽に発言できる研修会などが近場であればそういう機会に参加されるのも良いと思います。もしくは、頭の中で考えたことを書き出してみるだけでも、考えが整理されることもあります。まずはそれを繰り返してみてはいかがでしょうか?その中で、本当にこれで良いのか?など、疑問となることも増えてくるのではないでしょうか?その時に、先輩(時にはTwitterも有効活用できそうですね)に相談したりセミナーに参加してみたり、はたまた症例検討会で発表してみたり、いろんな手段で学びを深めて、対象者の方の支援に役立てましょう^_^!

 

まとめ

どのステップが良いかは個々人によって違いますが、症例報告をおこなうことで、自分の臨床を振り返ることで臨床力をたかめて、次に出会うであろう患者さんの支援に活かしていきたいですね。