言語聴覚士のひとりごとBlog

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

失語症におけるタイプ分類の意義①【失語症のきほん】

f:id:st_hitorigoto:20190217233917j:plain

 

失語症の講義や新人時代に、◯◯失語だ!いや◯◯失語だろ…と議論したことはありませんか?

 

これが、典型的な失語タイプであればさほど意見は割れないのですが、当てはまらないことも多いんですよね…

 

ということで、失語症タイプ分類の意義と活用方法について考えてみましょう!

  

 

↓以下が参考にした書籍です。 

失語症Q&A 検査結果のみかたとリハビリテーション

失語症Q&A 検査結果のみかたとリハビリテーション

 

 

 

タイトル通りQ&A方式なので日々の臨床であれ?と思ったことを確認するにはこれがもってこいです! 

 

失語症タイプには何がある?

 失語症のタイプ分類をおこなうことはよくありますよね。

 

代表的なのはブローカ失語ウェルニッケ失語であり、ほかには伝導失語や超皮質性感覚失語、超皮質性運動失語などがありますね。

 

またすべてが最重度の場合には、全失語となります。

 

なぜタイプ分類をする必要があるのか?

 新患さんやケースの患者さんを担当したときに、必死に考えますよね。

 

ちょっと待ってください…!そのタイプ分類、なんのためにしていますか?

 

失語症の患者さんは、病変の部位によって症状が変わるため個々の症状が重なっておこっています。

  

例えばブローカ失語の特徴であれば、

1.失構音(発語失行)

2.喚語困難

3.文法障害

4.単語の理解障害は様々だが、

      発話に比べて保たれていることが多い

  ※これは研究者によって議論あり

5.漢字に比較して仮名書字障害がある。

 

などが言われています。

 

これらの条件を満たせば晴れて「ブローカ失語」と分類されるわけです。

  

…みなさん、これで訓練できるでしょうか?私はこれでは出来ません。

 

なぜなら、失構音は軽いけど喚語困難が重篤な場合もあれば、その逆もあるわけです。

 

つまり、同じブローカ失語と診断された場合であっても、個別の対象者の方によって、訓練対象となる障害はバラバラなんです。

 

というわけで、繰り返しになりますが1つ目のポイントは、失語症者には個別性がある」ということ認識することです。

  

 次回(パート2)は、「訓練につなげるための失語タイプ分類」についてお話をしたいと思います。