言語聴覚士のひとりごとBlog

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

失語症におけるタイプ分類の意義②【失語症のきほん】

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さて、今回は②ということで、「訓練に繋げるための失語タイプ分類」について考えてみたいと思います。

 

 

訓練をするための「失語症タイプ分類」

 よくみかける失語症の古典的なタイプ分類では、「復唱障害のあり/なし」「発話は流暢/非流暢」について分類していきますよね。

 

フローチャートみたいになっていて、それに当てはめていけばタイプ分類は出来てしまうわけです。

 

いわゆるトップダウン的な考えで、今でも残っている考え方だと思います。

 

ただ失語症の方を支援する立場のSTがこのような分類を必死にしても、適切な訓練や家族指導をすることは難しいです。

 

訓練に繋げるためには、「個別症状(例えば単語理解障害、喚語困難など)の特徴と重症度を知るということが最重要事項です。

 

それが結果的に「ブローカ失語(中等度)」という評価結果となるわけです。

 

このようなボトムアップ的に失語症を捉えると、個別性に応じた訓練や支援がおこなえるのではないか?と考えます。

 

 ではなぜタイプ分類をおこなう必要があるのか?

 このように疑問に思った方もいるかもしれませんね。

「なんでタイプ分類するんだ?」

「しなくても変わんなくない?」

というふうに。

私もそう思っていた時期もありました。

   

私なりの結論としては、タイプ分類は、複数のST(や医師などの多職種)が失語症の方のおおまかなイメージを共通認識として理解するために、必要なんだと思いました。

 

個別性を理解したうえでタイプ分類をおこなうことは、臨床上では有用となることが多いので、抑えておきたいですね。

 

本当はこれでおわって良いのですが、次回(パート3)には、失語症タイプ分類で個人的にしない方が良いこと」についてお話ししたいと思います。ここは完全に個人の意見となりますが、もしよければおつきあいください。