言語聴覚士のひとりごとBlog

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

STの仕事内容と向いている人【仕事紹介】

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STの仕事内容についての考えを簡単に紹介したあと、「STに向いている人」について考えてみました(あくまで個人的な見解です)。これからSTを検討している高校生や社会人のかたにも、参考にしていただけたらと思います。ちょっと長くなったので、流しながら読んでください(笑)

 

 

STの仕事内容(病院中心です)

 STが仕事をしている領域は、医療、福祉、教育など多岐にわたっています。私は医療機関で勤めていますので、脳卒中(や神経変性疾患)を発症後の「失語症」「高次脳機能障害」「構音障害」「嚥下障害」などの領域について関わることが多いです。

 

最近、STは嚥下障害が圧倒的に多いといわれています。確かに多いですが、「嚥下障害だけ」の患者さんは非常に稀ですし、嚥下障害もあるけど失語症もあるなど、様々な症状が合併している方がほとんどです。なので、私の感覚的には「1人の対象者の方に適切な支援をする」ということを軸に仕事をしているので、あまり分野は気になっていません。

 

失語症(が中核となる症状)の方が多い時もあれば、嚥下障害の方が多い時もあり、時期にもよって様々です。100%同じ領域ばかりを見るわけではないので、新鮮さもあって私としては楽しんで仕事をしています。

 

また、支援をしていくうえでは「医師」「看護師」「PT・OT」「管理栄養士」など様々な職種の方と連携することも多いです。今まで知らなかったことを教えてもらったりもできて、楽しいですよ〜(笑)

 

STに向いている人とは?

 これはとても難しいですし、答えはありません。以下に、私が個人的にSTに向いていると思った条件について紹介したいと思います。

 

 人とコミュニケーションを取ることが好きな人(これは必須!)

 これは絶対に必要です!コミュニケーションを取る支援をする仕事なのに、コミュニケーションを取るのが嫌いだと、自分がつらいと思います。最初にお会いした時には、まずは「主訴(1番こまっていること)」を確認するなどの問診をとったり、今までの生活背景や趣味などをお聞きしたり…

 

対象者だけでなくご家族(小児の場合はご家族とのやりとりがすごく重要)もですし、多職種で話す機会も多くて、話す機会はたくさんあります。こればかりは、どの分野でも共通なのではないでしょうか?

 

なぜ?と思う探究心(これは個人的な見解)

 教科書でいくら勉強していても、「これはどうやって評価したらよいの?」「訓練はどうしたら良いんだろうか?」と悩むことは日常茶飯事です。おそらく大ベテランになっても、程度の差はあれ悩むことはあるでしょう。本当にすごい人は、研究者であっても「わからない」ときっぱり言います。

 

悩みがないと言っている医療職のほうが、私は信用できません…。数学のようにはっきりとした答えのない、対象者の方の支援について「何が最善なのか?」を考えることが大事です。そのためには、知識を常にアップデートしておく必要があります(つまり勉強しないといけないです)し、①のコミュニケーションを取る機会も必然的に多くなります。

 

勉強と言うとキツいかもしれませんが(笑)、基本的には対象者の支援に直結したことについて調べたり考えたりするので、私はあまり勉強している感覚にはなりません。これを積み重ねていくことで「結果的に」知識や技術はついてくると思います。

 

少し話はかわりますが、基礎学力の高い人はもしかしたら人より早く理解できたりするのかもしれませんね。ただ成績優秀者がまったく努力せず、対象者の方とのコミュニケーションを取れていなかったりするケースも多々あります。一方で、基礎学力が低くても、対象者の方とコミュニケーションを取るのが上手で、知識もじっくり積み上げていける人もいます。10年後にどっちが魅力的なSTになっているのか、わかりますよね?笑

私が成績優秀な学生ではなかったから思うことかもしれませんが、学力(や学歴も含め)ですべてが決まるわけではないというのも、STの魅力かもしれませんね。

 

コミュニケーションの取れる成績の良い人が最強なのは、そりゃそうだろうと思いますが、そうでなくても素晴らしいSTはたくさんいると思います^_^

 

他にもあると思いますし、私が思ったことが答えだとも思いません。当てはまらなかったとしても、STに向いている人は沢山いると思いますので。もしかしたら参考になる人もいるかもしれないと思って書いてみました。

 

おわりに

STになるとおおまかな分野(小児・成人、急性期・回復期など)は就職先によって選択できるものの、対象者の方の支援は人によって選択できませんので、やりたい分野を限局しすぎるとうまくいかないこともあります。◯◯をやりたい!という理由でSTを目指す方も多く、それ自体は素晴らしいことですが、養成校では幅広く学び広い視野で物事をみれるSTになりたいですね。