言語聴覚士のひとりごと-STブログ-

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

失語症の参考書について①【学生・新人STさん向け】

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こんばんは!国家試験の合格発表が終わり、明後日からSTとして働く人も多いと思います。Twitterで質問箱などをしていると感じますが、何を使って勉強しているのか?どうやって勉強したら良いのか?を知りたい人も多いのではないかと思います。

 

私が新人時代から失語症を勉強する時に使っている本や、最近わかりやすい!と思った本について紹介したいと思います。今日は失語症の領域においてこれから勉強していく「学生さん・新人さん向けの参考書」を3冊ご紹介したいと思います。

 

 

まずは最近インタビューで話題のこの人!!

なるほど!失語症の評価と治療―検査結果の解釈から訓練法の立案まで

なるほど!失語症の評価と治療―検査結果の解釈から訓練法の立案まで

 

 

これはもう鉄板ですね!認知神経心理学的アプローチは、現代の失語症の評価と治療において、欠かせない考え方となっています。ただ、失語症の言語情報処理について詳しく学ぶ養成校は多いでしょうか?

 

私は学生時代ほとんど習わなかったのですが…今は少し増えてきましたかね?世の中には情報処理モデルと呼ばれるのはいくつも種類がありますが、小嶋先生の作ったモデルは臨床のSTにとっては理解しやすいようになっています。

 

まず入門編として、小嶋モデルを勉強してから、色々なモデルについても勉強していくのが、新人さんや学生さんにとって良いのではないかと思います。私も新人時代、この本をひたすら読んで、患者さんと照らし合わせていました。繰り返していると理解が深まり、自然と頭の中で思考できるようになるので、より臨床が楽しくなると思います!

 

失語症に苦手意識のあるSTも多いと思いますが、ぜひこのモデルに詳しいSTをつかまえて、分析するトレーニングをしてみましょう!

 

次は、全国で研修会をしている名コンビ!!

臨床力up! 動画と音声で学ぶ 失語症の症状とアプローチ【Web動画付き】

臨床力up! 動画と音声で学ぶ 失語症の症状とアプローチ【Web動画付き】

 

 これは最近発売になって、その後、書籍に基づいた内容の研修会で全国をまわっている森田秋子先生&春原則子先生の名コンビによる失語症の症状からアプローチまで、とても分かりやすく、かつカラーで見やすくなっている書籍です。

 

先ほど紹介した小嶋先生の書籍とは異なり、認知神経心理学的な視点を用いていませんので「モデルとか本当にわからない!!」という人は、こちらの本から入ってみてはいかがでしょうか?動画や音声も沢山入っているので、参考になります。

 

私も、とある会場で2日間研修会に参加してきました。日々の臨床で忙しい中、患者さんの症状や訓練について、動画や音声を実際に聞いて勉強していくスタイルはとても面白かったです。ただまったく失語症を担当したことのない新人さんには少し難しい研修会だったかな?というのも感じました。2-3年経験したSTさんから中堅のSTさんまで楽しめる研修会だったと思います。

 

辞書的な意味で役に立つのがこれ!!

失語症Q&A 検査結果のみかたとリハビリテーション

失語症Q&A 検査結果のみかたとリハビリテーション

 

これは、私けっこう好きです!1つ1つの項目はあっさりしていますが、 高次脳機能障害領域で実績のある若手からベテランまでの著者が、臨床の知見と訓練法について学術的に解説をしてくれています。

 

私は、患者さんが来た時に論文などを調べる前に、この本で良い論文がないかなどを調べるのに今でも使っています。患者さんがきてすぐのタイミングで論文を探して読んで自分の患者さんにすぐに活かすのは結構大変なので…要点を抑える意味で辞書のように使わせてもらっています!

 

紹介したかった書籍は以上となります。

 

有名な先生の書籍ばかりですので、私に解説されずとももっている方も多いと思います。学生さんや新人さんにとって理解しやすくて、かつ良質な参考書に触れることは、失語症のある方の支援にも繋がるかなと思い、紹介させていただきました。あとは、名著の山鳥重先生「神経心理学入門」や石合純夫先生「高次脳機能障害学 第2版」も失語・高次脳機能障害領域では必須の書籍になりますね。

 

今回は【学生・新人STさん向け】としましたが、次回は、ちょっとマニアックな領域もいける!という人向けに、日本高次脳機能障害学会の学術集会翌日に開催しているサテライトセミナーの内容を書籍化した、「伝導失語」「超皮質性失語」「錯語とジャルゴン」の3冊について紹介したいと思います。

 

読んでいただきありがとうございました。他にも良い本があれば、Twitterなどでも教えていただけますと幸いです。 

 

その②はコチラ

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