言語聴覚士のひとりごと-STブログ-

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

はじめての学会発表(症例報告)について

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はじめに

最近、大分県で開催される第20回日本言語聴覚学会の採択が出て、Twitterでも話題にあがりましたね。そんな学会ですが、発表される方も聴講で参加される方もいると思います。それぞれの楽しみ方がありますが、今回は学会で「発表」することに焦点をあてて、少し私の初めての学会発表での話も踏まえ、書いてみました。 

 

症例報告をすることの意義について 

以前、以下の内容でブログを書いたことがあります。過去のブログは学会発表に限ったお話ではありませんが、経験した症例を振り返ることは、今後出会うであろう患者さんにも活かせますし、自己の臨床を振り返って今後に活かすいい機会でした。

www.st-hitorigoto.com

 

 症例検討会と学会発表の違いについて

症例検討会は、自身の臨床を振り返ったうえで、色んな人から意見をもらいます。また症例検討会に参加した人が情報を共有し、臨床に活かす場になるかと思います。

 

学会発表においては、それに加えて「新規性」が必要になります。例えば、医学的に全然明らかになっていない症候を呈した患者さんがいれば、その臨床的な経過を詳細にまとめて文献考察をすることも、やり方によっては意義があると思います。また、みんながやっていないであろう職場内での取り組みを、データとしてまとめて公表することも、言語聴覚療法の質を向上する意味で重要だと思います。

 

「新規性」はどうやったらわかるの?

まずは、教科書だけでなく先行研究(論文)をしっかりとレビューすることが必要になります。明らかになっていることと、まだ未解決の問題を自分で把握しておくのが重要です。文献検索については以下の方法があるので、ご参照を!

 

 

まずは発表する目的は何かを自身が理解していることが大事になります。

といったはよいものの…学会発表したことない人が1人で新規性を把握して発表するのは大変だと思います。周りに学会発表をしたことがある先輩などがいれば積極的に相談や指導してもらいましょう。もしくは出身校の先生などにお願いして、添削してもらえる機会があっても良いのかもしれませんね(これは一部の人しか難しいかもしれません)。

 

そのうえで、いざ発表すると決まったら発表する学会にあわせた抄録を書くことになります。個人的には、抄録を作る前に箇条書きでも良いので「どんな流れで発表するのか?」「この経過(やデータ)で本当に正しい考察になっているか」などを思考する場になります。ここをおろそかにすると、たとえ採択(発表しても良いよということ)されたとしても、本番で絶対に困ります。手を抜かずに頑張って考えてみましょう!それだけでも、いままで見えていなかったことに気付くかもしれませんね。

 

 初めての学会発表

少しだけ、私のお話を…。 笑 私がはじめて学会で発表したのは臨床3年目の時だったと思います。私なので当然といえば当然ですが、失語・高次脳機能障害領域(詳細は伏せますね)に関する症例報告でした。

 

普段、患者さんを担当しているだけでは絶対に調べたり勉強したりしなかったであろう論文なども読んで、まずは院内や外部の症例検討などで発表しました。その繰り返しや、抄録・スライドを作成する過程自体が、私にとって非常に勉強になりました。発表は緊張しましたが、それよりはここまで頑張ったという充実感の方が強かったです。

 

その成果なのか、◯◯(私が発表した分野)の患者さんがきた時に、ベテランでもない私に相談がくるようになりました。その時には、読んだ論文や発表した内容についても話しつつアドバイスできますし、かつ経験していない患者さんについて思考する機会をもらえるんです。これってすごいラッキーじゃないか?と思うようになりました。

 

1度詳細に思考した経験があると、臨床でも視野が広がるので、次に出会った患者さんの評価や訓練の幅が広がることもあると思います。この経験があったからこそ「また学会で発表しよう」「論文にもチャレンジしたい」といった気持ちが出たきっかけだったと思います。

 

おわりに

私自身、学会発表を繰り返ししてきた身としては意義を感じているのですが、STとして必ずしないといけないとも思っていないですし、しているから偉いと思ったこともありません。

 

ただ、軸としてぶれずにいたいのは「患者さんに少しでも適切な支援をすること」と考えています。そのためには自身の臨床を振り返って、世のSTや他の医療職とディスカッションをする場である学会発表は、より良い臨床を提供する上で必要だと私はおもっていますので、このような内容として紹介させていただきました。

 

私も大分でのST学会には発表者として参加しますが、Twitterのなかでも発表される方・参加される方がいますね。STだけがあつまってディスカッションする機会は年に1回ですので、盛り上げていきたいですね!

 

あまりまとまりのない内容で申し訳ないですが、さいごまで読んでいただきありがとうございました。