言語聴覚士のひとりごと-STブログ-

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

失語症・高次脳機能障害領域の学会紹介①:日本高次脳機能障害学会

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はじめに

こんばんは!

STの領域では、ST学会の会員のみならず多くの方が関連する領域の学会に加入しています。STのみならず、医師や他の医療関係職種がこぞって参加してくるため、レベルも高いことが多いです。もちろんSTの学会も大事ですが、多職種が集まって当該領域についてディスカッションする機会のある関連学会は非常に貴重です。

 

関連学会は、例えば嚥下だったら日本摂食嚥下リハビリテーション学会が有名で、認定資格もあります。では失語症高次脳機能障害領域の関連学会はどのようなものがあって、雰囲気はどんな感じなのか?について、気になる方もいるかなと思うので、紹介したいと思います。

 

第1回は日本高次脳機能障害学会、第2回は日本神経心理学会を紹介したいと思います。

 

日本高次脳機能障害学会の概要

学会設立理念・目的

 本会は失語症をはじめとする高次脳機能とその障害の研究の発展を図り、関連学会と連絡を保ち、広く知識の交流を求めることをもって目的とする。

(日本高次脳機能障害学会HPより)

 このように目的を定義しています。「はじめに」でお話しした通り、失語症高次脳機能障害に関わる医師やST、OT、心理士など沢山の職種が集って講演や一般演題でディスカッションが繰り広げられています。

 

ちなみに、前身は「日本失語症学会」です。古い論文で「失語症研究」という雑誌があると思うのですが、これは今でいう「高次脳機能研究」です。この学会は、歴史的にも失語症をメインにしてきた学会というのがあるようですね。

 

雰囲気はどんな感じ?

セッションや座長にもよりますが、質疑のレベルは高いです。初めて発表する予定の方は、医師からの指摘にも答えられるよう発表内容を洗練させておくと良いと良いと思います。

 

ただ最近は裾野を広げてリハ職の発表が非常に増えてきた印象で、これは聞いた話ですが、昔ほど厳しい雰囲気は無くなってきたそうです。

 

高次脳機能障害者の自動車運転など、最近のトピックなどにも対応していると思います。一般演題数も年々増えてきており、少しずつ大きな学会になってきました^_^

 

教育講演も充実していますし、学会翌日には「サテライトセミナー」があります。これは2つのコースがあって、1つはテーマに沿って研究者が講演した上で議論しあうコース、もう1つは初学者が学べるように基本的な内容を講演してもらえるコースです。別料金にはなってしまいますが、参加される際には是非こちらも出たいところですね!

 

学会に入る価値は?

学会員のメリットは、学術誌「高次脳機能研究」の最新号が届くことが第1に挙げられます。1年後にはJ–STAGEで公開(無償)されますが、最新の知見を得るには雑誌で読むのが良いと思います!PDFだと、気になった話題しかみませんが、雑誌が届くと眺めるということもあるとおもいますし。笑

 

あとは、学術大会や夏期講習などの講習会に参加される予定のある方は、会員価格になります。非会員でも参加や受講はできますが、継続して高次脳機能障害について学びたい場合には、入会する価値があると思います。

 

私個人的な意見ですが、失語症高次脳機能障害領域で今後頑張りたい!と思っている方は必須の学会だと思っています。

 

今年度の学術集会について

今年度の学術集会は、宮城県仙台市にて開催されます。学会長は、業界の大御所である松田実先生です。学会上で見た方はわかるかもしれませんが、一般演題でのディスカッションは本当に興味深いご発言をされています。論文でもはっきりとした主張で、患者さん思いの臨床家Drだということがにじみ出ています。

 

学会テーマも「時をかける症例研究」といった素敵なテーマです。単一症例での研究が重要視されてきた歴史的背景があるため、今後どのように発展していくのかについても議論になりそうですね。

 

私も参加したいと思っていますが、まだ未定です。

(抄録まで作成してから交渉ですかね…笑)

 

ぜひぜひ1度学会に足を運んでみてはいかがでしょうか?高次脳機能障害のふしぎについて皆さんで共有し、明日からの臨床に活かしていきたいですね^ ^

 

では、次回は「日本神経心理学会」についてです。こちらは小さい学会ですが、神経心理学にのめり込みたい!という人にはオススメの学会です(笑)

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!