言語聴覚士のひとりごと-STブログ-

「学生さんや新人さんが理解しやすいように」を目標に、失語症・高次脳機能障害やST業務、書籍や文献の紹介など書いていきます。

実習生(新人)・指導者の「質問」に対する考え方

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はじめに

今回は、上記の質問を受けました。

 

私も臨床ではバイザーをすることがあるので、質問がまったくこないことがあり、最初は「疑問がない人なんだろうか?」と思っていました。

 

ただ実習生や新人の方と沢山話すようになり、考え方が変わってきました。

 

今日は、指導「する側」と「される側」の双方の側面から、「質問」について私なりに考えてみたいと思います。

 

ちょっと長いですが、おつきあいくださいませ。

 

質問箱の回答

「全く疑問に思わないのか、少し時間があれば疑問は出てくるか、疑問はあるけど聞きにくいかによっても違うかなーと思います😃それによっても対応は変わりますが…基本は患者さんの反応をよく観察することと、知識をつけることです。少しまてば疑問が出る、または疑問があるけど聞けない場合は、バイザーまたは話しやすい方に相談してみてください。バイザー側が聞きにくくしてる場合も多々あるので、そこが原因なら難しい問題ですね💦良い方向に行くことを願っています!」

 

私は質問箱で、このように回答しました。基本的には質問を「する側」について記載をしました。

 

この問題、学生さんに限らず新人さんと上司でも多々みられるんだと思います。そして「質問が出ない」という問題が起こった場合、質問を「される側」が気をつけることによって解決することも多いと臨床的には感じます。

 

以下に、それぞれの立場において個人的に重要であると感じたことについて述べさせていただきたいと思います。

 

質問を「される側」の立場

私は質問を「される側」の立場ですので、質問がでなかった場合に学生や新人を攻めるということは絶対にしません。

 

そう感じた、過去のエピソードがあります。

 

私のリハ見学が終わった時に、「何か質問はありますか?」と聞いた時に、「・・・・・」となったことも多かったので、「もし何かあったら言ってね」といってみたことがありましたが、その学生さんから質問がくることはありませんでした。

 

そこで、ちょっとやり方を変えてみました。

 

・見学する時には「ポイント」を事前に伝える

・見学が終わった後には、事前に伝えたポイントについて会話をする

・色々と話した後に、「他にわからなかったことはある?」と聞く

 

これをやってみました。すると、事前に伝えたポイントについてはしっかりと観察している学生さんが多く、明らかに「質問はある?」といきなり聞くよりもディスカッションができるようになりました。

 

これを繰り返しているうちに、最終的には「ちょっと聞いても良いですか?」と言われることが増えました。

 

これでうまくいったときに、私は反省しました。

 

「質問がでなかったのは自分のせいだったんだな…」

 

ということです。笑

 

お恥ずかしながら、これを感じたのは4年目くらいですかね。今でも新人や実習生指導の際には、意識しています。

 

もう1点、同時に意識したことがあります。

・ただ見学するだけでなく実際に体験してもらう

 

これ、めっちゃ重要です。

 

ただみていても絶対に自分で出来るようにはなりません。実際にやってみて初めて感じることもあり、思った通りにいかなかったりする経験から、「次はどうしたら良いんだろう」「なんでこんな反応をするんだろう」と疑問が湧いてくることもあるかもしれません。

 

これは私の体験談ですが、言えることは、質問を「される側」にも出来ることは沢山あるということです。学生さんによっては、単純に整理するだけの時間さえあれば質問出来る人もいますしね。

 

個々人の特性に合わせて柔軟に対応できる力が重要なのかなと考えています。

 

時間はかかるかもしれません。ただ、上手く指導できずに若手が退職してしまうより、成長して活躍してくれるようになった方が、将来的には圧倒的に組織が楽になると思います。ここをどのように業務に落とし込むかが課題だと思っていますが、その点に関しては最後にご紹介する書籍を参考にしていただけたらと思います。

 

質問を「する側」の立場

一方で、質問を「する側」である学生さんや新人さんも、もちろん出来ることがあります。

 

知識をつけること

・患者さんの反応を観察するポイントを掴むこと

・実際に体験してみること

 

この辺が大事なのかなと思います。じゃあ、どんな知識をつけたら良いかと言うと、「臨床で必要な知識」すなわち「目の前にいる対象者の方」に即した知識です。

↓詳細はコチラ

www.st-hitorigoto.com

 

目の前にいる対象者の方を「自分が訓練」すると考えた時に、「自分ならどうやって訓練するんだろう」「いま自分が担当したらどんな評価・訓練をするだろう」という視点をもって見学すると、より有意義です。

 

その積み重ねが大事だと思っています。

※対象者の方に不利益がでないように上司・先輩が配慮するのは当然のことですので、その点については当記事では扱いません。

 

ポイントがわからないから疑問がでないんじゃないか!と思う方は、それを指導者に伝えてください。

 

その際にも、「ここまではわかったけど、ここからがわからない」「全然分からなかった」などを具体的に伝えることで、指導する側もどこから教えたら良いのかがわかるので、方法としてはありだと思います。

 

そこから、教科書を調べて実践して、ということを繰り返すことで臨床能力を向上していくことが出来るかなと思います。

 

その際には「スクリーニング評価」と「フリートーク」が重要になってきます。

その点は、以下の記事を参考にしてみてください。

 

www.st-hitorigoto.com

 

www.st-hitorigoto.com

 

ここまでで学生・新人さん自身に出来ることを伝えたのですが、残念ながら、質問を「する側」は圧倒的に不利なことがあります。

 

それは「質問をする人を選べないこと」です。実習生にはバイザーがいて、新人には指導者がつきます。

 

「あの人に聞いたら優しく教えてくれる」と思っても、実際問題なかなか難しいですので。こっそり優しい人にきいたりもしますけどね!そこはうまくやるのも大事かもしれませんね(笑)

 

その上で、あまりに威圧的だったりマウントをとるような指導をされた場合は、他のSTや養成校の先生とも相談されると良いかと思います。

 

ヒントになる書籍

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構成は、まず「Story」というのがあって、そこには臨床でよくある事象やトラブルについての例え話が記載されています。これがまた、あるある過ぎる話ばかりで凄く共感できます。

 

とても話の流れが読みやすく、明日からすぐに実践できることも多いので、おすすめです😃

  

長々と書いてしまいましたが、皆さんのご意見をお聞かせ願えますと大変参考になります🙏いただいたリプライなどは、随時当記事に追加したいと思っていますので、 どうぞ宜しくお願いいたします。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!